TR1127

目的地:養老渓谷
参加者:Desperado青木・GSXR青木・ジュベル村上・Banditフジイ・Sherpaイトウ・Mr.Majzora

11月下旬から12月上旬は、奥房総・養老渓谷の紅葉シーズンで一年を通じてもっとも観光客の多いシーズンである。
1ヶ月半も前に予約を入れようとしたが、「滝見苑」は満室だった。
メンバーに同じスケジュールで他の宿にするか?それとも、あくまでも「滝見苑」にこだわるか?アンケートを出したら、シェルパ伊藤が真っ先に反応してきた。
「噂の滝見苑の料理を何としても食したいので、予定を変えても滝見苑にして欲しい」
昨年の12月26・27日で「滝見苑」を堪能した、青木・タカハシ・フジイ・Mr.Majzoraに一年もの間、その魅力を聞かされて続けてきたイトウは我慢汁を押さえることは出来いようであった。
その思いは通じ、「滝見苑」からキャンセルで空室が出たとの知らせが入った。

当日は厳しい寒さが予想されたが、意外と好天で、AM8:00の幕張(通称:八幕)には順調にメンバーが集まって来た。4番手で到着したジュベル村上(=タカハシの知人)は初参加だが、とんでもないことを口にした。
「私は、Desperado800が好きで、大型免許を取ったら、Getしようと思っているのです。あの手のアメリカンタイプでビキニカウルが付いているのは、これぐらいですからね。または、KAWASAKIのEriminatorも良いなと思っているのです。」
一瞬、時間が止まった。
満面笑みの青木、ライバル登場に引きつっているフジイ、奇人の出現に驚いたMr.Mazjora
「そうでしょう〜! 結構パワーもありますよ〜!」
青木は今年一番の笑顔でそう言った。
6割ほど、ハーレーに買い替える決意をしていた青木は一気にDesperadoに戻ってしまった。これまで半年かけて、ハーレーに洗脳してきたMr.Majzoraの努力は一瞬にして泡と化した。
また、イトウがなかなか来ないので、フジイと二人で幕張PAの入り口方向を見ていると、突然後方から「おはようございます」とイトウがやってきた。驚いた二人は、「何処から来たのか」と尋ねたら、「思わず通り過ぎてしまったので、出口から歩いて来ました」
驚きである。股間に目をやると、我慢汁が防寒パンツの表面ににじみ出てきていた。
まもなくタカハシも到着し、最初の目的地である九十九里に向けて出発した。
東関東自動車道から東金道路に入り、東金で下りた。
国道126号線を5kmほど走行すると、東金九十九里道路に入る。
料金所のすぐ先にあるPAで休憩した。ここはお決まりの休憩所で、過去にも何度か休憩に利用したことがある。広々として、何と言っても車が少ないため、試乗するには絶好の場所なのである。
ジュベル村上は、まずMajzoraにまたがりエンジンをかけた。結構足が短めにカスタムされいるため、つま先立ちでの取り回しとなった。
なんとなく不安を感じながらも走り出すジュベルを見送った。続いて、Desperadoには初乗りとなるフジイが出発していった。イトウも初のリッターマルチとなるGSX1100Rに乗って出発していった。
この東金九十九里道路は対面通行でUターンが出来る。また、見晴らしが良く、PAから遠くまで見渡せる。などの条件が揃っており、我々の試乗PAとなっている。
Majzoraに乗って戻って来た、ジュベル村上をベンチで見ていた、Mr,MajzoraとDesperado青木は「彼の体型はデスペラ向きだね」などと話をしていると、村上氏はデスペラの横に停車した。不思議な場所にある再度スタンドを探す為、またがったまま下の方を向いて探していた。
「あそこで、立ちゴケしたら、隣のデスペラードなどがドミノ倒しになりますね。あはっはっ!」
そんな会話をしていたら、本当に倒れてしまった。
手を上げて助けを呼んでいる。
タカハシとMr.Majzoraが駈け寄って行ったが、みると、隣のデスペラードと倒れたハーレーに挟まれてもがいていた。フジイは喜んでカメラを探していた。
二人掛かりで何とか起こそうとすると、今度はシートが外れた。再びフジイが喜んだ。車体を起こした後、シートを再固定するために荷物をおろそうとゴムをはずしていると、今度はそのゴムがひっかかりウインカーが割れてしまった。三度フジイは喜んだ。
踏んだり蹴ったりである。しかしながら、普通はシートは完全に固定されているので外れるはずはないが、朝付け替えた時フック部分が完全ではなかったと予測され、本来コーナーリングの途中でシートが外れるアクシデントも起こしかねない状態だったことを思った。
災い転じて…である。と、自分に言い聞かせた。
この状態を回復させるには、方法は一つしかなかった。
VANCE&HINESのサウンドである。しかも乗って聞く音ではなく、遠くへ消えていく音が何者にも勝る特効薬なのである。
早速イトウを指名しハーレーに乗って、爆音を鳴らさせた。
PAを出てあたりに響かせながら遠のいていくサウンドはやはり最高だった。
乗ってよし。聞いてよし。見てもまたよし。と3拍子揃ったハーレーを実感した。
また、デスペラードに初乗りをしたフジイは「面白いですね!パワーもあるし…!」
見え透いた発言である。朝、ジュベル村上がデスペラ大好き発言でポイントを稼いだので、対抗したのだろう。
そんなこんなで時計を見ると、まだ10時である。最初の目的地までは15分くらいなので、昼飯には早すぎる。
思いきって焼ハマグリはやめて、御宿方面に向かうことにした。
九十九里道路を終点の一の宮で下り、九十九里ビーチライン〜国道128号線を南下した。
大原〜御宿ではこれと言った飯屋が発見できず、勝浦まで来てしまった。
海沿いの和食屋を発見し、そこに期待を込めた。
店に入ってみると前面が海、かわいい看板娘。まずまずの選択だったと確信した。
しかし、こんどは高橋が顔面蒼白で食欲が無いと横になってしまった。
普段でも険しい顔が更に険しくなり、食事が出来ないほどだった。
ここから宿である「滝見苑」までは小一時間。
早く宿に行って休むしかない。と思っていると、タカハシが「帰る」と言い出した。
状況が状況だけに、仕方なく、「滝見苑」に1名キャンセルの連絡を入れると、「当日のキャンセルは50%かかりますが、宜しいですか?」と言われ、「じゃー、止めます。予定通り6名で。」と言ってしまった。
フジイの好アイデアで病院に行くことにした。
勝浦では有名な「塩田病院」に到着したのが12:10。午後の診療受付は13:30からということで、待ちぼうけになってしまった。タカハシは待合室の隅で寝ている。
外の喫煙所でぼーっと座っていると、いろいろな人が病院を行き来している姿が見れた。
得てして、年配の女性が多く、まるで集会所のごとく顔見知りで会話を楽しんでいる。
どこが悪いのだろうか?などと思いながら、時間の経過を待った。
その時、ジュベル村上が220万画素のデジカメを持っていることが判明し、撮影会をすることにした。二人でバイクに乗り、勝浦港まで行き撮影した。
年賀E-MAIL用の撮影ということもあり、30枚ほど美しい玉虫色のハーレーがカメラに収められた。
病院に戻ってみると診察が始まっており、点滴を更に1時間ほど行うということだった。
「滝見苑」までは小一時間なので、タカハシを置いて出発することにした。
その時フジイは「だったら最初から置いて行っても同じだったな」とつぶやいた。
国道128号線を天津小湊まで行き、そこからは県道82号〜県道178号で養老渓谷を目指した。トンネルに入るたび相変わらずデスペラ青木はシフトダウンして、爆音を振りまいていた。先頭を走っていると、普通は後方数十メートルのバイクの音は聞こえないものだが、トンネル内では良く分かった。
房総には少ない峠道を走行していると、正に秋本番の紅葉に包まれた。
紅葉の鮮やかな色に光と影が交差し絶景をなしていた。
PM4:00に宿に到着すると、あたりは紅葉狩の人であふれていた。
人込みの間を割って正面玄関の前に停車されるバイク軍団。注目の的となった。本当は誰も何とも思っていないのだろうけれど、ライダーはこの瞬間は嫌いじゃない。
早速、昨年と同じ女性の案内で部屋に通された。
昨年この女性に会ったとき、「息子がバイクに乗りたがってしょうがないんですよ」と言っていたあの女性だった。
向こうも覚えていて、その後の経過を聞いたら、今は400ccのバイクに乗っているとか。本来であれば猛反対するところだろうが、我々のようなさわやかなライダーと出会って変わったのだろう。と勝手に思いながら、浴衣に着替えて自慢の化石風呂(昨年ツーリングレポート 養老渓谷編 参照)に浸かって疲れを癒した。
若手のフジイ・イトウは走り足りないらしく、林道を探しに走りに行ってしまった。ジュベル村上はカメラ片手に、渓谷の紅葉を見に行った。
小生と青木の二人は露天風呂からの紅葉を楽しんだ。
PM5:00にはすっかり暗くなっているにも関わらず、若手の林道組もタカハシも到着していない。この辺は携帯電話が圏外なので連絡も取れず立ち往生をしているのではなかろうか?と心配など一切せずに昼寝モードに入った。
まもなくタカハシは元気な顔色で到着した。点滴は効果があるらしい。
そして、次に帰ってきたイトウの表情がさえない。聞いてみると「パンク」だった。
またトラブルだ。こんな山奥でパンクとは、とほっほっ。
バイクを置いて帰り、トラックで取りに来るとイトウが言い出した。
すると、帰りはフジイとタンデムか。良いじゃない!などと思いながらも、
色々調査していると、10分圏内にバイク屋があることが判明し事無きを得た。
7時の夕食は座敷で用意され、相変わらずの豪華な料理と当旅館オリジナル日本酒「翁の春」を満喫した。
食べきれないものは、イトウの御膳に用意されている「えさ箱」に入れておけばイトウがたいらげるという仕組みになっていた。
しかし、昨年と比較すると質落を感じ、仲居さんに聞いてみると、案の定、総料理長が変わったことが判明した。
とは言え、豪華な料理だった。
部屋に戻ると、御大は毎回恒例の映画鑑賞、その他は今回は初の試みでトランプとウノを楽しんだ。
10時頃には電気が消され、みんなが布団に入り、TVで映画「スペシャリスト」のシルベスター・スタローンとシャロン・ストーンの濃厚なラブシーンが映し出され、このまま寝てしまう雰囲気が漂ったが、フジイが「ウノやりましょうよ」と言い出したのをきっかけに、またウノが始まった。タカハシはすっかり回復してウノにのめり込んでいた。今回初めてウノを覚えた、ジュベル村上の大勝でその日はお開きとなった。

翌朝、御大のモーニング宣言「もう、6時半だぜ〜」でみんな起きた。早速これも恒例の「寝起きの化石風呂」に行き、目を覚ました。
今日は色々とイベントが予定されていた。
タカハシは前日の勝浦の病院に行って、保険手続き。イトウはパンク修理。
その結果、チームを3つに分け、待ち合わせをすることにした。
タカハシ・村上組は勝浦まで戻って病院手続き。
フジイ・イトウ組はバイク屋でパンク修理。
御大と小生は大多喜城見学。
そして、国道297号線の桜台の交差点付近に10:00に集合ということで、それぞれ出発して行った。
フジイは「なんで俺がパンク修理の付き合いをしなければならないのか?そのまま走って帰ればいいんだよ」とつぶやいた。恒例の「つぶやき」シリーズである。
大多喜城には初代の本多氏から松平氏にいたるまでの250年の歴史に関する資料が城内の資料館に展示してあった。
また、大多喜城の辺りの紅葉や朝の澄んだ空気に感動しつつ、都会では味わえないリラックスムードに包まれた。
AM10:00に予定通り国道297号線の大多喜町で全員が落ち合って帰路に向った。
ここからはタカハシが先頭でシンガリにMr.Majzoraがついた。
ちょっとした峠道でタカハシは順調なペースで車をパスし、それに離されまいと若手が続いた。
御大とMr.Majzoraだけが取り残された感じだったが、意外なことに気付いた。
ヘヤピンカーブが続く山道で、普段なら平均10km/hの御大が、スムーズなライディングを見せたことだった。
このペースは他の四輪と比較しても遜色なく極めてマイルドなコーナーリングだった。
297号から409号に出て、あとはアクアラインを目指してまっしぐらだ。
料金所を過ぎ、海ホタルに到着した時にはAM11:00だった。
ちょっと早すぎる気がしたが、ゆっくりと昼食を取り、それぞれ家路に就いた。
毎年恒例のはずの「滝見苑」は板長の変更に伴い、我々のリストから抹消されることが決定した。
次なる幻の宿を捜す為、12月は伊豆を中心に攻めることになりそうだ。