TR1029
目的地:鬼押High Way
参加者:デスペラ青木・BANDITフジイ・MAJZORA |
|
10月29日(金曜日)午後。
秋晴れの続く今日このごろ、給料日で生き返ったBANDITフジイはツーリングをしたく
て、我慢汁を分泌していた。
それを察したMAJZORAはデスペラ青木・FZRヤジマを誘い、久しぶりのFR
YDAY MIDNIGHT
RUNを実施することにした。
目的地はFZRヤジマがかねてから「鬼押に行かなければ、我々の関東制覇とは言え
ないでしょう」と言っていた、「鬼押ハイウェイ」である。お馴染みとなった、「ラ
イオンズマンション湯沢」で前泊しての鬼押コースである。
集合は「じゅったか」(=10時に高坂SA)である。
MAJZORAは10分ほど早く到着したため、給油を済まそうと思いGSに向かい
徐行していた。MDウォークマンから聞こえてくるPoul
Simonの心地よい
ミュージックのボリュームを下げようと徐行のまま、ごそごそとタンクバックを漁っ
ていた。
その時、悲劇が襲った。突然バランスをくずしたMAJZORAは左に大きく傾いて
しまった。左足と両手でこらえたが、耐え切れず、ハーレーをそっと寝かせた。
夜10時のサービスエリアにはあまり人がいないので、恥をかかずにすかさず起こ
し、給油を済ませ、二輪用の駐車スペースに向かった。そこの暗闇の中に、何やら薄
汚いバイクが止まっていたので、その脇は避け、外灯のしたに駐車した。
すると、なんとフジイが居た。普段は遅いはずのフジイが居た。しかもMAJZOR
Aの立ちゴケも目撃していたのである。
−−−ここでBANDITの目撃談−−−
いつもツーリングの集合場所に遅刻しているBANDITは、
「今日こそは遅刻をしないッス!」と思い、8時15分には自宅を出発した、
目算では9時30分には高坂PAにつくはずだった。
が、渋滞が予想される環八を避け環七にまわったのだが、これが誤算だった
(別の意味で)
中原街道を左折して環七に入ると全然車が走っていない、普通に走っていても
スピードメーターは3桁ぐらいで安定している。
結局、所沢インターの時点でまだ9時前だった。
高坂PAに到着したのが9時10分すぎ・・・
いくらなんでも、早すぎたようだ。
しかも、バイク用の駐車場に唯一止まっていたVMAXはBANDITと入れ違いで
その後、バイクは一台も来なかった。
家を出るときには汗ばむほどだったが、約40分間夜空の下で、メンバーをまって
いると、さすがに体が冷えてきていたようだった。
「おっ!」高坂PAに入ってくる一台のバイクが見えた。
メンバーの誰かだと思い、PAの駐車場の入り口の方を目を皿の様にして見ていると
バイクはこちらには向かってこないで、ガソリンスタンドの方へ向かっていった。
そして、ガソリンスタンドの手前で停車すると何やらタンクバックの方を覗き込んでい
たようだ、そうこうしている内にバイクが斜めになってきた、
「ずいぶんと倒れるサイドスタンドだな〜」と思いながら見ていたら、そのまま
パッタリとバイクが倒れていた!
その後、そのバイクが給油を終了しこちらにやってきたら、なんと当ツーリング倶楽部の
Mr.MAJZORAだった。
BANDITは、サイドスタンドの角度が浅い為、何度か無人で倒しているが、
総MAJZORAに塗装されたマシンを駆るMr.MAJZORAのショックが大きい様だった。
最近、当ツーリング倶楽部では、立ちゴケが流行っているようなので、気が引き締まる
思いだった(明日は我が身)。
−−−BANDITの目撃談の終了−−−
「うっ!」言葉を詰まらせたMAJZORA
にさらに追い討ちをかけるように、FZRヤジマが急遽、家庭の事情でキャンセルに
なったことを聞いた。最悪のツーリングを予感したMAJZORAとは対照的にBA
NDITフジイは盛り上がっていた。 |
 |
バッテリートラブルのため、一時間ほど遅れて到着したデスペラ青木はFZRヤジマ
の件を聞き思わず漏らした。「せっかくジャンバーを背負ってきたのに、畜生!畜生
!」FZRヤジマのためにわざわざジャンバーを背負ってきたのだった。
無念さを押さえ切れないデスペラ青木をなだめていよいよスタートとなった。
高速ではさすがに寒く、相変わらず薄着のMAJZORAは大型トラックの背後にス
リップストリームで寒さを凌いでいた。
次の休憩地である、赤木高原SAまであと10kmとなった時、突然後方からBAN
DITフジイがやってきて、BANDITのタンクを指差し、MAJZORAの前に
入り込んで来た。スリップストリームを遮断されたMAJZORAは一気に寒風を受
け、みるみる寒さが襲ってきた。
ガソリンがあろうが無かろうが10km先の赤城高原に行くしかないはずなのに、何
故、割り込んでまで訴えてきたのか?はたまた違うトラブルなのだろうか?
などと考えながらBANDITフジイを追走していると、まもなく赤城高原SAに到
着した。早速事情を聞いてみると、「ガソリンが減ってきたので、次のSAで給油し
ようとおもったんですが、次は赤城高原SAで予定通りだったんですね!」
MAJZORAは右手の拳に力が入った。武者震いか、寒さのせいかは定かでない
が、震えていた。そして一言いった。
「飯でも食おうか!」
リーダーとしてこのBANDITフジイからの仕打ちを食欲に変換したのだった。
湯沢ICで下り、「お約束」のセブンイレブンでの買い出しではBANDITフジイ
は積極的にディパックの口を開いて準備万端だった。
温泉に浸かった時、手足が痺れ、冬の訪れを体で感じた。
しかし、いつでも期待を裏切らない気持ちよさだった。
部屋ではいつものように、TVを見ながら布団に寝そべっていた。このひとときも
MAJZORAの大好きな瞬間だが、今回は一分ほどで記憶を失った。
翌朝、起きてみると、外は雨だった。天気予報で情報を収集するが全国的に晴れのは
ずなのに、湯沢だけは霧雨に見舞われた。時間稼ぎのため、徒歩で湯沢駅に朝食を食
べに行った。魚沼産のおにぎり定食は大変おいしかったが、霧雨は治まらなかった。
本来は長野側から白根山経由で鬼押に向かうはずだったが断念して、とりあえず、関
越トンネルを越えてみようとデスペラ青木が言った。
霧雨の中、湯沢ICから乗り込んだ時には、さらに霧雨が濃くなった。全身が濡れて来た。
そしてトンネル、この先はどうなっているのだろう?この先も雨ならば、中止して帰
ろう!などと思いながら長いトンネルを抜けると、そこはピーカンだった。 |
|
かつて、雁坂トンネルでも同様な経験をしていたことを思い出した。
沼田ICから145号線でこんにゃくの里「吾妻」を抜け、「長野原」で大きなお土
産施設&食堂を発見したので、ここで昼食を採った。MAJZORAはお約束のカ
レーライスは小麦粉多めの寂しい味、フジイの牛丼はレトルト。社長はなかなかオー
ダーした物が来なくてカウンターに立ちつづけていた。たいそう豪華な料理を頼んだ
のだろうと予測していたが、盛ってきたのは質素な山菜そば。それにラー油を入れて
味をごまかして食べなければならない味だったようだ。「二度と来ることはあるまい
!」そう心に誓い食堂を後にした。 |
 |
長野原から嬬恋に向かう山道では紅葉が美しく、田んぼでは稲刈りを終えた稲が櫓に
干されている風景。正に秋を感じさせた。ツーリングのすばらしい点はこのあたりの
季節密着型にある。
嬬恋に入るともうすぐ目的地の鬼押ハイウェイである。本当はFZRヤジマの「鬼
押…」には疑問があった。信州はどこに行っても奇麗だし、道は空いているし感動す
るのは一緒だろうと思っていた。
しかし、いざ鬼押ハイウェイを走行してみると、まったく違った感動があった。「こ
れでもかーっ!」と言わんばかりの紅葉。そして何と言っても「鬼押し出し園」。
|
|
■ 鬼押し出し
世界三大奇勝のひとつ。浅間山大爆発で噴き出した溶岩の凝結地帯
黒い溶岩と色づいた木々。絶景の一言だった。あのデスペラ青木が、「ここは是非歩
きたい」と言って、水虫で痛む足を引き摺ってまで歩いて観光した。それほどすばら
しい場所だった。おそらく今日の天気と紅葉を考えると、今が一番のシーズンである
に違いないと確信した。
鬼押ハイウェイを下って行くと、そこは中軽井沢。欧風ムード漂う町並みは紅葉もプ
ラスされ大変オシャレだった。
旧軽井沢の軽井沢プリンスホテルの前を通り、上信越自動車道・碓氷軽井沢ICから
高速に乗り、最初のSAである横川SAに寄った。
ここは「峠の釜飯」で有名なところで、益子焼きの釜に入った釜飯を求める人が行列
をなしていた。我々は遅い昼飯でまずい食料を胃袋に収めてしまったため、なかなか
食欲が回復しなかった。
|
 |
ガソリンスタンドで、いち早く給油を終えたフジイに近づくと、大きくBANDIT
が左に傾いた。傾いたBANDITの左ステップが地面に接地したように見えた時、
MAJZORAは思った「やった!立ちゴケだ!ヒューッ!」
しかし、そこからフジイが馬鹿力で体制を立て直したのある。
寸前で立ちゴケを免れたフジイはスタンドを立て、MAJZORAに近づいてきた。
おそらく、「雄たけび」でも上げに来るのだろうと思っていたが、表情がさえない。
すると、馬鹿力で持ちこたえたのは良かったが、グローブの手のひらの部分が破れて
いた。
「こんなことだったら、倒したほうがよかったですよ!
クスンッ!」
目に涙を溜めてそう言ったフジイを見て、MAJZORAは思わず言った。
「ぐあっはっはっ!」
何も知らず給油を終えたデスペラ青木を待って最終ポイントの三芳SAに向かう時には
日が暮れてきた。
風が強く、夜間走行だったため、最終休憩ポイントを高坂に変更し最後の休憩をとった。
あともう少しである。
所沢ICでデスペラ青木と別れ、今回の感動的なツーリングに幕を下ろした。 |
|