開催日:2001/4/21
目的地:富士山周りのガレ場
参加者:Sherpaアオヤマ・DRタマル・BAJAイシダ・CRMマツナガ・Raidマック
一国オートの外郭団体「一国峠」は林道を走るために結成された団体である。
火付け役のBAJAイシダ代表以下、FXRやBuellを所有する走り屋DRタマル氏(またの名を真澄ちゃん。レポート上には本人の都合でMちゃんと表現されることもある)、Sherpaアオヤマ、CRMでのスポット参戦した酒乱マツナガ(オトボケ1号)そしてTT250R Raidのマックの5名が参加した。
※マックという名前は、マクグラスという有名なモトクロスライダーからきている。
今回初の「一国峠ツーリング」はSherpaアオヤマのコーディネイトで「富士山周りのガレ場」という過酷なコースが選択された。
本来は22日の日曜日に行く予定だったが、天気の関係で土曜日に繰り上げての開催となった。
※終わってみると、完全に裏目。日曜日は快晴
当日は繰り上げ開催とは裏腹に雨が前倒しになったようで、御殿場付近に到着したときには早速降り出した。それぞれがカッパを着込み、ふと気温表示塔に目をやると、5℃。
真冬の寒さである。国道138号線で籠坂峠を越え、山中湖畔を通り過ぎ、旧鎌倉往還のガソリンスタンドで入山前の給油を済ませ、その近くのセブンイレブンで休憩した時には、全員が寒さに震え、缶コーヒーを飲みながら、「このまま、紅富士の湯にでも入って帰りましょうか?」とマックは提案した。しかし、他のメンバーは寒さに震えながらも、目は燃えていた。
富士山周辺は火山灰が多く、濡れててもぬかることは無い。それが決行の理由だった。
全員が、タイヤの食いつきを良くする為に、空気を抜いて、いざ林道へ向かった。
通常、ツーリングレポートは帰宅後、ツーリングマップルを見て、その日に走ったコースを地図で追いかけながら書き上げるのだが、この林道は名前も書いていない。青山氏に聞いても、「知らない」ということで、詳しい道順は書くことが出来ないが、いくつも分かれる林道を、時には鉄格子の横を強引に突っ切ったり、道無き林を突っ走ったりしながら、鉄格子を逃れ、林道を制覇する。まさに男のロマンだ。男なら、いや女でもオートバイに乗っている人なら、誰でもしびれるものである。
ということで、小雨と濃い霧の中、路面状況がはっきり目視できない状態のまま、林道に突入した。
登りは順調にスピードを上げて走行できるが、下りとなると、別人のように徐行運転をしながら、奥へ奥へと進んだ。タマル氏は先週のある出来事があったことで腰が軽く、軽快に飛び跳ねながら走行していた。
※ある出来事=先週のレポート参照
最初の関門が、岩がごろごろしているガレ場。アオヤマ氏の狙っていたコースである。雨と気温が低いにもかかわらず、何故か汗をかいてしまうほどしびれるコースだった。
走行中、水が流れて出来たと思われるワダチにバイクは吸い込まれ、サスペンションがフルボトムし、腕に負担がかかり、開始早々疲労コンパイになってしまった。今回スポット参戦のマツナガ氏が乗るマシンはCRM250という2ストロークのオフ車は、ふけあがりがすさまじく、すぐにリアがスライドしてしまう。前半で、マツナガは2ストの洗礼を受け、やや無口になってしまった。
さらに、タマル氏を追走していたマツナガを待ち受けていたのは、「残雪」。
表面は固めだが、下はアイスバーン。
たまらなく、マツナガは雪にマシンごと突き刺さった。(写真参照)
この辺りは2合目付近で、残雪がちらほらと目に付くようになった。さらに登っていくと、ダートよりも雪が道を占める割合が多くなり、雪上の走行となった。
このときはRaidマックが先頭を走行していたが、以前誰かが走行した跡が無い残雪は、踏み込んでみないと深さがわからない。かといって、勢い良く突進も出来ないので、ギアをローに下げて様子を見ながらズボッズボッと雪に突き進むと、
@ まっすぐ順調に進める場合
A 雪が深くフロントタイヤがうずもれて、リアが空転して止まってしまう場合
B 表面は平らな雪だが、その下の路面に傾斜がついていて、大きくハンドルが取られて横を向いてしまう場合。
と3つのパターンがあることを体得した。
そして、鉄則として、雪のある場所は「先頭は走るべきではない」という結論を出した。
雪が深すぎて、後輪が雪で空回りして、全員で1台づつ押し出したり、一日の大部分のエネルギーをこの辺で使い果たした感じだった。しかも、先ほどまでの雨が「みぞれ」に変わったのもこの時だった。
先が行き止りだったので、仕方なくUターンして、またもや地獄の「ガレ場&雪道」を戻らなくてはならなかった時は「生き地獄」だった。
初林道のマックやマツナガにはとても過酷な「洗礼」だった。
コーディネーターのアオヤマ氏までが具合悪そうな顔をしているのだから、相当のものだ。しかし、疲労を最小限に抑えてくれたのはSERROW譲りのすばらしいトラクションを発揮してくれるTT250R Raidだった。
我々は濃霧の中、Uターンをし、地獄のコースを乗り越えて下界に戻った。
下界でも相変わらず雨が降っていたが、「生き地獄」を乗り越えた我々には、心地よい雨だった。身体の芯まで冷え切っていたので「紅富士の湯」で充電することにした。
温泉に浸かると、手足の先が痺れ、冬場のツーリングを思い出させた。
紅富士の湯を出る頃には午後4時を過ぎており、雨も上がり、路面も乾いていた。
御殿場ICの手前で、給油と空気圧を元に戻し、東名高速で海老名SAに着いた時には午後6時になっていた。
次回は晴れた日にもう一度、富士山にチャレンジしようと心に誓った。